第28回 年の初めに…
商業施設新聞 2017年1月17日(火)掲載
年の暮れ京都清水寺『金』の一文字で過ぎ去った平成28年、さて今年平成29年はどんな社会になっていくのか?トランプ・習近平・プーチンの動きが…それに対して我が安倍晋三首相はどの様に舵をとっていくのか…様々な問題を抱えた世界情勢が大変気になる年の明けである。
世界情勢はさておき、年の初めだからこそ今、果たして何をしなければならないのか?あらためて考えてみたいと思うのである。
デベ・テナントに限らず『リセットボタン』
を押してみる必要性があるだろう。
社内の見直し、特にコスト意識及びムリ・ムダ・ムラを排除する経費の削減はいつの世も見逃せない課題だろう。
そしてより深刻になってきた人手不足問題、その対策も講じなければならない。人手不足によるサービスの低下=売上減程怖いものはない。当り前の事だがその為の人材教育=『現場の力』の重要性がクローズアップされてくる。
昨年リニューアルやテナントの入替え等を実施したデべも多いだろうが、来店客層の分析そしてその対応としての顧客の目線を自店に引きつける努力=『囲い込み』が絶対的必要条件である。現に地域密着を掲げ、多くのお客様を巻き込み、共に一体感になるようなイベント企画等を知恵を絞り考えて実行した結果、客数を確実に増やし続けているSCもある。
あらためてテナントの出店開発担当者としてチェックしなければならないのは、前年開発した店舗の見直し。業績を上げる一手段としての新規出店だが、果たして『その成果はどうだったのか?』をしっかりと見極め、分析把握することにより、これからの戦略・方向性がより明確になってくるであろう、そして少しずつでも成長することにより自ずからその物差し=価値観が変化してくる筈である。
いずれにしても計画通りに進まないのが世の常、如何に修正するかの技術力がその後を左右する、だからこそ『PDCAの考動サイクル』を応用実践すべきだ。
ビジネスの世界に限らず、考動のプロセスも極めて重要であるが、現実社会において最後に求められるのは『結果がすべて!』であり、あえて『結果力』と言いたい。
平成29年酉年、今年はその『結果力』にとことんこだわる仕事をし、大きく羽ばたきたいものだ。