第22回 コンサルと言うお仕事
商業施設新聞 2016年7月19日(火)掲載
開発に関わる日常の仕事の中で、時々出くわすのがコンサルタント(以下コンサルと表記)と言う人たちである。
コンサルと一口に言っても様々な分野での活動をされており、あくまでも私見だが時々オヤッ?と首をかしげたくなるこんなコンサルに出逢うこともある。
➀最近独立した大手流通企業出身の個人コンサルだが、名刺を交換してみると『商業コンサル』とあり、裏面にこんなことが出来ると…経営相談から人材教育、ウェブデザイン等々10種類以上の業務内容が羅列してある。一体メインはなんなのか?分からない。それとも一人で何でもできるすごい人なのか?その真偽・能力の程は定かでない。
②仕事の話をしていると、時々業界人の話題になる事があるが、必ずと言っていい程『あの社長なら昔からの知り合いでよく知っているお友達です!』と言う。その社長に確かめてみると『以前どこかで会ったことがあるかなぁ~』と、よく覚えてないそうだ。
③コンサルと言っても仕事ですから『お金』の話を抜きに語れないことがあるのは当り前だが、業務内容を語るより先ず『お金ありき!』あまりにえげつなく品格が感じられない。『お金の好きな教祖様とコンサルには気を付けた方が良い!』
④過去自分が関わった仕事の実績をあからさまにしかも必要以上に吹聴するコンサルがいる。相手先の内部情報・秘密保持は一体どこへ行ったのだろうか?と首をかしげてしまうのである。
以上これまで出くわしたいくつかの例を挙げてはみたが、様々なビジネスシーンで現れてくるコンサルと言う仕事とは、資金はさほど必要とせず又資格の必要もなく、どうやら安易に開業できるようだ。それこそ名刺の肩書にコンサルと表記し、携帯電話番号を載せればコンサルと言う人種になれるのである。 正に原宿・渋谷を歩いている『私モデルなの!』という可愛いオネエチャンと同じなのかもしれない。
この様に比較的参入し易く、それだけに競争の激しい世界でもある。
しかしその本質は上記のようなコンサルでなく、最新の専門的知識と斬新な発想そしてそれをしっかりと分析・提案できる論理的思考に裏付けされた説得力も要求される。
特に開発の現場において数多くいるコンサルの活用の仕方?については賢明な判断をされることが肝心である。その選択を誤って大変な思いをした例を数多く見ている。
くれぐれも慎重に!