第5回 業界あんな人こんな人…
商業施設新聞 2015年2月17日(火)掲載
永い間開発関係の仕事をしていると、実に様々な人との出逢いがある。どんな仕事でも人が動かすものだから当たり前と言えば当たり前なのだが。
それらの出逢いの中から、いくつかの”オヤッ?”と思われる業界人たちのあんな事こんな事を著してみたい。
こんなディベロッパーの営業担当者もいた。
1. 新規オープンで大成功したある有名なSCの本社へ行くと『あれは私がやったのです!』とオジサンが誇らしげに自慢話を語るのです。
同じような例を他のリニューアルSCでも聞いたことがある。開発のプロセスに携わっていた者としては思わず『ホンマかいな?』と、疑ってしまうのである。
2. SCへのテナント誘致をする時に、テナントから必ず聞かれるのが『既存店の直近売上実績数字』ある大手ディベロッパーから出店条件表と共にメール添付されてきた『数字』がちょっぴり怪しい。何度も現場に足を運んでいるので『そんなに売れてる筈がない!』と直感、たまたま懇意にしているテナントがそこに出店していたので質してみると…。『エーッ』と驚いていた。『そんなに売れてりゃ文句はないよ!』との事、多少の誇張は許される?かもしれないが、驚くなかれ全くの虚偽になってしまう3割位のふかした数字が示されていたのである。バレた時にどうするつもりなのだろうか?
次はテナントの開発担当者のお話。ご存知のように開発担当者は自社の宣伝マンと同時に情報通でなければならない。幅広い人脈とあの人ならとの人間的な魅力が要求される専門職である。
二つのタイプがいる。その専門性を利用して?比較的短期間で業種を問わず職域を変える人が結構私の周りにもいる。久々に逢う度に名刺の社名が変わっているのです。
乞われて転職をしていくのか?それともその会社で何があったのかは知る由もないが、器用に開発業界内を泳いでいる。
その反面、長い事一つの会社でじっと我慢?をしながら確実に人脈を拡げ開発実績を上げていく…。どちらが正解とは言い難いが…なのです。
…とここらで紙面が尽きてしまったが折に触れて【業界あんな人こんな人…】に登場願おうと思っている。